時間術を身につけてパフォーマンスを6億倍にしてぇ
誰しもが思ったことがあると思います。
仕事が終わらない。次から次に振ってくる。プライベートもやりたいことが多すぎて時間が足りない。
解消するにはタスクをこなすスピードを上げるしかないと、様々な効率化や時間術に関する書籍が世に出て、そのほとんどをボクは読みました。
読んで実践して、うまく行かなければまたカイゼンして。
そんなことを新社会人からやり続けて、はや15年。未だにこれという時間術に巡り会えていません。
悔しいです!
ボクと同じく、ザブングル加藤さんの顔になっている人も多いのではないでしょうか。
そんな中、最近になって偶然にも同じようなテーマの時間術本が発刊されました。
限りある時間の使い方 著:オリバー・バークマン
YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 著:鈴木祐
どちらの本でも、こう言います。
「効率的にタスクをこなすことを目的とした従来の時間術は間違っている」
あらためまして、コスパ・効率まとめサイト「ころゆめ」管理人の春眠亭あくびです。
今回は、今もっとも熱い最新の時間術理論、「効率化と逆行する時間術」について、自分なりにまとめてみました。
結論、「上記の2冊は名著なので読め」なのですが、なにぶん全く新しい理論なので、少し理解に時間を要した部分があります。
なので、ボク自身の具体例多めに掲載しながら、よりイメージしやすいようにまとめていきたいと思います。
※以降、「YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 著:鈴木祐」の方を参考にしていきます。こちらの方がより実践的なやり方も書かれているので。
時間に対する認識をあらためる
時間は、「過去」「現在」「未来」に分けられます。「現在」は今起こっていることとして、「過去」と「未来」については次のように説明されています。
何らかの事態が起きると、私たちの脳は瞬時に記憶のデータベースを使って計算をスタート。目の前で起きた現象に過去の体験が当てはまる確率を見積もり、その結果をもとに自分のリアクションを組み立てる
YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 著:鈴木祐
❶「瓦礫の山がある」という情景が視覚情報として脳に送られ、「瓦礫」に関する情報が記憶のデータベースから取り出される
❷ 記憶のデータを使って確率計算を行い、「瓦礫の山はもとは建築物だった確率が高い」と推定する
❸ 再び同じような計算を行い、「瓦礫の山が自然に組み上がることはないから、誰かが片づけない限りは、今後も同じ状態が続く確率が高い」と推定する
お気づきのように、ステップ❷で生まれたのが「過去」で、ステップ❸で生まれたのが「未来」です。
YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 著:鈴木祐
未来=いまの状態の次に起きる確率が高い変化を、脳が「予期」したもの
過去=いまの状態の前に発生した確率が高い変化を、脳が「想起」したもの
YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 著:鈴木祐
つまり時間とは、脳が今までの経験を元に、過去を「想起」し、未来を「予期」することで成り立っていることになります。
この「想起」と「未来」が実際の結果と「ズレ」が大きいとどうなるでしょう。
例えば、昼めしを食べるために新しい街を散策していたらボロい定食屋を見つけました。「この手の定食屋はあたりが多い」という経験を「想起」し、「昼はこのボロい定食屋に行く」という選択をしたとします。でも実際には値段が高いわりに量も少なく、店員さんの態度も不愛想でいまいちでした。こうなると想起に「ズレ」がでて、非常にストレスを感じます。
もうひとつ例え。資料作成を依頼されて、過去の経験から「この資料は2時間くらいで終わるだろう」と「予期」します。蓋を開けたら思ったより確認に時間がかかり、6時間かかってしまいました。予期に「ズレ」がでたため、非常に非効率だと感じます。
想起と予期の「ズレ」。これこそが非効率やストレスを感じる原因であり、この「ズレ」をチューニングして正しい状態にすることが時間術の本質であるといえます。
従来の時間術が根本的な解決にならないのはまさにこれです。「ズレ」がある状態でいくら効率的にタスクをこなしても、充実感は得られません。むしろストレスが増えるだけ。
これが、従来の時間術が正しくないと言う筆者の主張です。
もうひとつの本でも、こう言ってます。
「時間を思い通りにコントロールしようとすればするほど、時間のコントロールが利かなくなる」という真実だ。
生産性とは、罠なのだ。 効率を上げれば上げるほど、ますます忙しくなる。タスクをすばやく片づければ片づけるほど、ますます多くのタスクが積み上がる。 人類の歴史上、いわゆる「ワークライフバランス」を実現した人なんか誰もいない。「うまくいく人が朝7時までにやっている6つのこと」を真似したって無駄だ。
自分には、限界がある。その事実を直視して受け入れれば、人生はもっと生産的で、楽しいものになるはずだ。
限界を受け入れるというのは、つまり「何もかもはできない」と認めることだ。 自分がやりたいことも、他人に頼まれたことも、すべてをやっている時間はない。
どのボールを落とすか、どの人をがっかりさせるか、どの夢を捨てるか、どの場面で失敗するか。今の仕事を続けるなら、子どもたちと過ごす時間は減るだろう。創作活動のために時間を使うなら、家の掃除がおろそかになり、運動不足になるだろう。 そんな不愉快な現実から目を背けるために、僕たちはタイムマネジメントの教義にしがみつく。
限りある時間の使い方 著:オリバー・バークマン
従来の時間術を捨て、効率的なタスク処理を捨て、出来ることに限界があると認知する。時間感覚をあらためる。これが新しい時間術だと主張しているわけです。
で、話を戻して、ズレについて。想起と予期のズレは、人によって個体差があり、どんなズレが出やすいかによって、「効く」対策が異なります。
↑こちらのページで自分のタイプを診断できます。
ボクの場合、「予期が多くて想起が否定的」になります。
- 予期が多い:すべきことのイメージが多すぎる状態。それぞれのタスクに強いつながりを抱くため、激しい焦りと圧倒されたような気分が生まれやすく、最終的にどの作業も進まなくなりがち
- 想起が否定的: 過去の内容をネガティブにとらえている状態。過去の嫌な体験を行動の基準に使うため、有益なタスクに手をつけられず、無為に過ごす時間が増えやすい傾向があり
まさにボク。あれこれやろうとしてプレッシャーを感じ、結果何もできない状態。まさにこれです。
ではどうすればよいのでしょう。
その突破口が、「生きがい」だというのです。
「生きがい」をみつけ、没頭する
- 予期が多い:なすべきことをひとつに絞れず、絶えずあれこれやっている状態=情報の速度と量が多い状態
- 想起が否定的:失敗しないことを基準にしてしまうので、優先度付けがブレる。真に有益なタスクに手をつけられない
このような「ズレ」に対して有効なのは、「生きがい」を見つけることだと言います。
- 生きがいが見つかる → なすべきことを見失わなくなる → 予期の多さに効く
- 生きがいに没頭 → 時間を忘れてやるので、楽しい記憶が残りやすい → 想起が否定的なことに効く
理屈はわかる。でもこの「生きがい」とは一体何なのでしょうか。
例えばボクはスプラトゥーン3に没頭しています。でもスプラトゥーンが「生きがい」かと言われると、なんか違う。というか、生きがいと言っちゃいけない気がする。では生きがいとは何か。
本の中は、下記4つの全て重なるものだと定義されています。
❶自分が楽しいこと: あなたがいくらやっても飽きず、やればやるほど元気が出るような活動のことです
❷世間が必要とすること: 身の回りの人や世間一般が求めるようなニーズがあるかどうかを意味します
❸世間から金銭がもらえること: その活動やスキルにより、誰かから金銭をもらえるかどうかを意味します
❹自分が得意なこと: あなたが特に苦労を感じずに、他人よりもうまくできる活動を意味します
生きがい」とは、 あなたが心から楽しむことができ、なおかつ大多数の人よりも上手で、さらに世間からの需要と必要性もある活動 のことです。どの要素が欠けても「生きがい」は生まれず、強いモチベーションもわきにくくなります。
YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 著:鈴木祐
①②③④全てを満たすものが「生きがい」です。スプラトゥーン3について、残念ながらボクは世間から金銭がもらえるほどうまくないので、生きがいにはなり得ないようです。
ではボクの生きがいは何なのか。自分なりにワークをしてみました。
ボクはどうやら、要約したり、それを資料に起こしたりするのが得意で楽しくて、それは世間から必要とされていて金ももらえそうだと言うことがわかりました。つまり、要約が生きがいと言うことのようです。
これを更に掘ってみて、こんな感じに落ち着きました。
- 生きがい→「要約すること」「要約屋になる」
- コンテンツ
- 大量フクザツな情報をシンプルに要約すること
- 自分が興味のあるジャンルの要約(効率化、コスパ)
- クライアントが欲しい情報の要約(主にIT関連)
- 大量フクザツな情報をシンプルに要約すること
- 商いの種類
- 集客
- 個人:自分が興味のあるジャンルの要約(効率化、コスパ)→テキスト/動画/音声
- 個人:クライアントが欲しい情報の要約→テキスト/動画/音声
- 確実に稼ぐ
- 法人:資料作成要約代行として受託・SES
- 法人:社内報や部のドキュメント編集部として受託・SES
- 法人:ドキュメント作成の文化醸成コンサル、講演
- 次の商売の種まき
- 個人:個人向け資料作成オンライン講座+サポートAIの提供
- 個人:コスパのよい習慣や商品の紹介←アド?
- 個人・法人:書類整理代行業務(レターパックで現物送ってもらうと、全部データ化+サマリして格納とか)
- 集客
- コンテンツ
生きがいを掘ることで、期せずして起業のイメージがかなり出来てきました。そろそろ起業したいと思っているボクとしてはかなりうれしい誤算。
と同時に、今までは偉い人のための資料作成を嫌悪してきたはずなのに、やり続けていたらいつのまにか喜びを感じてしまっていて、調教ものエロマンガかよと思いましたとさ。
まとめ
- 時間とは、脳が今までの経験を元に、過去を「想起」し、未来を「予期」することで成り立っている
- この「想起」と「予期」が、実際の結果と「ズレ」があると、ストレスがたまり、非効率に感じ、タスク処理が滞ってしまう。「ズレ」の解消こそ、時間術の本質
- 「ズレ」に効くのは「生きがい」を見つけること。なすべきことの北極星を見つけ、没頭することで、ズレが解消していく
- 「生きがい」とは、自分が心から楽しむことができ、なおかつ大多数の人よりも上手で、さらに世間からの需要と必要性もある活動のこと。全てを満たすものを探し出すことで「生きがい」が見つかる
ああ、早く要約だけやって飯食えるようになりてぇ。会社やめてぇ。