どうも。春眠亭あくびです。
管理職になって、仕事の質が結構変わった。
今までは戦術を考えることが多かったが、管理職になって戦略を考えることが増えた。
チーム戦略、サービス戦略、営業戦略、育成企画。
答えの無いことを考えることが圧倒的に多くなった。
まあ本来商売って答えのないものなわけだから、今までの業務の方が特殊だったのかもしれない。
僕が目指す小説の世界というかエンタメの世界全般も、答えのない世界だ。
いい機会だから、答えの世界で自分なりの答えを出す方法について模索してみることにした。
で、良い本に出会った。
論点思考
仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
著者の内田 和成さんは、ボストンコンサルティンググループ(BCG)の元社長。
で、論点思考と仮説思考。
例え業績不振という問題があって、その中から「解決しやすく、かつ効果が高い問題」が、「論点」となる。この論点をどうやって見つけ出すかに力を注ぐのが「論点思考」。
更にこの論点を見つけ出すまでの過程、および論点の解決策を検討する過程で「仮説」を使い、仮説の確からしさを検証しながら内容をアップデートしていく考え方が「仮説思考」。
この2冊を通しての結論としては、「筋の良い問題を設定し、仮説思考を使って最短距離で解いていくのが一番効率的」という感じ。
このとき超難しいのが、「筋の良さ」だと思う。多角的で視点が高く、説得力がある。こういう問題や仮説にどうやったら行き着けるのか。
いくつか本の中でヒントがあったが、その中で僕がいいなと思ったのは「視点切替」と「アナロジー」だ。
視点切替。業績不振だとして、業績不振が問題点だとして、自分の視点を2つ上の上司にしてみる。すると、もともと問題だと思っていた営業力以外にも商品開発力やマーケティングなどにもフォーカスが当たってくる。自分の視点を経済新聞の記者にしてみる。すると、そもそもこの業界自体が不振で、構造展開が必要という根本的な問題点も見えてくる。視点切替と言われてもピンとこないが、「具体的にこの人の視点にしてみる」という考え方は、結構明確に視点が切り替えられるのでお勧めだ。
アナロジー。自分の業界や会社では初めての事態かもしれないが、実は別の業界別の会社、別の国ではすでに経験済みの事態のことは多い。そういうアナロジー、つまり類似事例から解決策を探るのはかなり説得力が生まれる。なぜなら、歴史は繰り返すからだ。再現性が高い。
こうやって、視点切替とアナロジーをつかって出した論点候補や課題候補を、解決のしやすさ・効果の高さの観点で絞り込んでいくのが、効率的な問題解決の営みな気がする。
いつも視点切替とアナロジー比較がサクッと出来るようになるといいんだけど。訓練あるのみ何だろうな。